ゴッホにみる、孤独と解消法について考える

/ 8月 27, 2018/ Mr.Hamaji, デザイナーへの道のり, 働き方のデザイン

Mr.Hamaji
こんにちは!Doing ARTデザイナーのMr.Hamajiです

はじめに言っておきますが、ちょっと真面目な記事書いちゃいました。文章を書くようになったのは最近のことなのですが、ネタを探して過去の日記等を読み漁っていたら、2015年に行ったNY旅行の日記を発掘しました。

ほとんどはリライト必須のどうでもいい日記だったのですが、ずっと観たかったゴッホの代表作を観にMoMA美術館へ行った時の日記が臨場感があって面白かったので、シェアしたいと思います。

MoMA美術館の外観

ゴッホはHamajiにとっては特別な思い入れがある画家です。こちらの記事でもちょっと書いてます。

 

芸術をわかりますか?と言われたら正直わかりません。大きな美術館に行っても、わーすごい!と思う反面、見てても理解できなくて芸術ってなに?って思うことの方がほとんどです。

ゴッホの絵をはじめて認識したのはいつだったでしょう。小学生くらい?当時は絵を見てもなんとも思っておりませんでした。それが変わったのが、高校に入って油絵を描くようになってからでした。最初は参考程度にタッチを真似たりしていました。

その後図書館でたまたま見つけたゴッホの伝記を読み、それまで有名な画家ってみんな儲かってんだろうなくらいに思っていたので、精神を病み自ら耳を切り落としたり、最後は売れることもなく自殺という悲劇の人生は高校生のHamajiには衝撃的で、強く記憶に残りました。

自分にとって絵を描くことはただの楽しい作業でしたが、絵を描くことが救いになるって人もいるんだなってことをはじめて理解したのがその時だったと思います。なので、海外旅行では必ずゴッホの絵を観に行きましたし、日本で展示があるときも足を運んで、実物に触れるようにしました。

次の文章は一番観たかったゴッホの代表作「星月夜」を観た日の帰り道に書いた日記です。あえてリライトせずそのままシェアしたいと思います。

 

2015/4/24(FRI)

今日はNY旅行の最大目的、MoMA美術館へ

高校のとき初めて模写したゴッホの「星月夜」。ゴッホという画家に魅了されて十数年、ついに本物に会える。チケットもネットでいち早くゲット済。完璧。なんとしても、一番先に「星月夜」前に立ちたいという欲が抑えきれず、開館二時間前にMoMA着。誰もいない。

朝ごはんも食べてなかったが、今ここを離れたら誰かに先頭とられるんじゃという思いから離れられなかった。iphoneに大量に保存しておいたゴッホの名画、名言、生い立ちを熟読し静かにテンションを高め二時間ひたすら待つ。

AM10:30 MoMAの扉が開いた。「星月夜」までの経路は度重なるイメトレのおかげで、完璧に把握していた。イメトレ通りの経路をダッシュで駆け抜けた。独走。この日ここまで本気な奴、私だけだったと思う。まわり見渡したら誰一人走ってなかった。

MoMA美術館ゴッホの星月夜

着いた。。数ある名画の中央に置かれた「星月夜」。なんだろ、そこだけスポットライトあたってるような感覚。胸がいっぱいになって、涙溢れ出てきた。amazing、完璧amazingですよ。なんでこの人、生前売れなかったんだろう?生で見た「星月夜」は、ただただ美しかった。

開館前熟読した、ゴッホの生い立ちや名言が脳内にフラッシュバック。『伝道師として挫折した私は、絵画を通じて救い、救われたかった。』すごく繊細な人だったんだと思う。彼にとって描くということは、表現するということはどんなことだったんだろう。精神を病み、自分の耳を切り落とし、それでも描くことをやめなかった。

これまでたくさんのゴッホの絵を見て感じたのは、描いているその時間だけ、彼は孤独から解放されたんじゃないかな。彼の中にあるたくさんの感情を外に出すことができたんじゃないかな。それが穏やかなときも、激しいときも。分厚い絵の具の乗り方、情熱的な色使い、一筆一筆、魂が入っているような力強い曲線。126年も前の絵画から、彼の息吹が伝わってくる。

あなたの絵、今、世界中で評価されとるよ。ほんとに、教えてあげたい。いろんな人に影響を与えていること、全く評価されず苦しみ、それでもなお描き続けた人生は、無駄ではなかったということ。

なんかもう、完璧自分の世界に入ってしまって、気がついたら30分くらい涙流しながら立ち尽くしてた。はたからみたら完璧危ないアジア人だったと思うけど、もう人目とかどーでもよかった。本当にこの場所に来れてよかったって思った。またいつか絶対観に来たい。次この絵に会うときは、もっとゴッホの気持ちに寄り添えるように、私も作ることを止めずに前進していなければ。

MoMAでは、特別展でビョーク展が開催されていた。そっちもすごく楽しみにしてたんだけど、ゴッホに骨抜きにされた為、全くビョークが入ってこなかった。アートワークも、衣装も、音楽も、映像もすばらしいんだけど、この日は完璧ゴッホに霞んでしまった。

MoMA美術館のビョーク展

MoMA美術館のビョークジャケット

他に印象的だったのは、抽象画家のジャクソンポロック。技法が斬新なので、画集は持ってたけど生で観るのは初めてだった。絵画がおもしろいと思うのは、生で観ると全く印象が変わるとこ。

ポロックの絵画はぐっちゃぐちゃで意味不明なんだけど、よくみると絵画の中に絵の具と混じって、釘やねじとか入ってる。それは画集ではわからない。生で見ないとわからない。

ポロックは44歳没。彼は若くして評価されたので、そのプレッシャーからアルコール依存症に陥ったらしい。最期は若い愛人と、友人を巻き込んでの交通事故死。ドロドロだ。

MoMA美術館のジャクソンポロック抽象画

偉大な芸術家は、波乱万丈な人が多い。超楽しく毎日絵を描いて生涯を全うしましたー!!みたいな人って全然聞かない気がする。

自分はゴッホが感じてきた孤独や、ポロックが苦悩したプレッシャーもない。すぐ心折れるけど、立ち直りも早い。両親からたくさん愛をもらって育ったし、絵を描いたり、ものを作る楽しさも小さい頃からいっぱい教えてもらった。それって本当に奇跡みたいな恵まれたことなんだろう。こんなに恵まれた環境で作る人になれたんだから、簡単に手放してはいけないなと思った。

ゴッホ、ポロック、ゴーギャン、ミュシャ、モネ、クレー、ピカソ、ウォーホル、、偉大な芸術家の作品を生で観れて本当によかった。

MoMA美術館のミュシャの絵画

MoMA美術館のゴーギャンの絵画

MoMA美術館のアンディーウォーホルエントランス

MoMA美術館のアンディーウォーホルアート

MoMA美術館のミュージックアート

閉館までご飯も食べず、ひたすら堪能した。こういう展示を見たあといつも思うんだけど、すっごいものを観たときの心拍数バックバクな感じをそのまま瞬間冷凍して、新しいものを作るときに一気に解き放つことができたらいいのに。MoMA、ありがとう!NYきてよかった。

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この2年後、Hamajiはフリーランスになったわけですが。会社にいるときはルールというものが煩わしくて、常に自由になりたいと思っていた気がします。フリーランスも2年目に突入して、全て自分で判断し、時間を使える。1ヶ月海外旅行だっていけます。めちゃくちゃ自由、最高。

ただ、一つ。今やっと、ゴッホの気持ちが本当の意味で理解できるようになった気がします。ゴッホが常に感じていた孤独。孤独は毒となり、人の精神を蝕むということ。

もちろんこんな状態にならない人もいるとは思います。家庭がある人や、ポジティブな人、うまく息抜きできる人。Hamajiは能天気な人間だと思っていたので、ここまで孤独というものが自分を追い詰めるとは思っていませんでした。改善できたかといえば、正直まだ模索しています。24時間自由で、誰にも監視されていないと、考えなくていいことまで考え出してしまいます。

ゴッホにとって描くという行為が救いだったように、自分にとってはデザインする時間や、こうして文章を書いている時間が救いになっているのかもしれません。なぜデザインするのか、それはやはり人の役に立ちたい、よくしたいという気持ちが強いです。デザインすることによって、印象ってガラリとチェンジするので。やりようによっては魔法みたいなものなので、ほんとこの職業に就けてよかったと思っています。

なぜ文章を書いているのか、それはたくさんの人に読んでもらえるようになって、まだ世に出ていないすごい人たちを紹介して行きたいという目標があるからです。Hamajiは文章を書くことを勉強してきたわけではないので、日々、色々な記事を読んで研究しているところです。もっと面白い文章が書けたらといつも思っています。

この目標の根本にあるのは一つの小さな妄想が元にあります。「ゴッホがもし現代に生きていたら」という勝手な妄想。今みたいなインターネットがある時代にゴッホが生きていたら、ゴッホは自殺していたのだろうか。「死にたい」とか闇ツイートいっぱいするだろうけど、自殺には至らなかったんじゃないかな、とか。

世の中には才能があっても売り方がわからない人、孤独な人がたくさんいると思います。そういう人を世に出す手助けができたらいいなと思います。現代のゴッホたちを。きれいごとなのかもしれませんが、目標があると不思議と生気がみなぎってくるので、孤独解消法の鍵はまず目標を作ることにあるのかなと最近思います。

がんばりましょう。

では。

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