Backyard Babiesがいる限りロックは死なない
音楽レビューはちょっと音楽レビューっぽくテイストを変えて書いてみようかなと思った河北が今回紹介するのはスウェーデンのロックンロールバンド「Backyard Babies」
Backyard Babiesがいる限りロックは死なない
いくら好きな食べ物でも毎日食べると飽きる。音楽も一緒でずっと同じ音楽を聴いたり作ったりすると飽きてくる。昔は聴いてたとかいうあれね。
でも中にはずっと同じロックを体現しているバンドもいる。
それがいいことなのか悪いことなのかはわからないが、本当にその音楽が好きなんだというのは伝わって来くるので、それが世界観につながり、コアなファンを作る。
アーティストに2パターンあって、流行を取り入れるパターンと入れないパターン。
今回紹介する「Backyard Babies」に関してはそんな流行り糞食らえといったタイプだ。
なので古いとも言われるかもしれないが、ミュージシャンとしては結構理想的だ。なにが理想かってやりたい音楽をそのままやって食えるレベルで売れているから。
Backyard Baibiesはスウェーデンのストックホルム出身。
メンバーは4人でボーカルギターのニッケとギターのドレゲンが主に曲を作っている。
彼らが影響を受けたバンドはKISS、ラモーンズなど。
そんな彼らも最初の頃はまったく音楽性が違っていた。
アマチュア時代に作ったデモ音源がまとめて売られてるんだが、パンク感はなくうーんといった感じ、もしご興味あれば探していただきたい。
そして僕が始めて買ったアルバムはトータル13というファーストアルバム。
ロックンロールもラップとかと同じで型があったりするので、結構同じメロディーになってしまいがちだが、そこをうまい具合にシンプルでキャッチーなリフとポップなメロディーでオリジナリティーを表現できてるので人気がでたんだと思う。
Look At You
このファーストアルバムは日本の有名なロックミュージシャンにも評判がよく、国内版には帯とかにもコメントが書かれてある。(清春など)
この頃ギターリストであるドレゲンはBackyard Baibiesをやりながら友達のヘラコプターズというバンドにも参加してツアーのダブルブッキングでヘロヘロになり辞めているがそのドレゲンがいる頃のヘラコプターズの曲はカッコいい。
(Gotta Get Some Action) Now!
ギタリストが変わるとこんなにも変わるのかというくらい、ドレゲンが抜けてからのヘラコプターズはパンク感が消えてしまった。
ドレゲンがバンドに与えているのはキャッチなーリフといい感じのパンク感なのかもしれない。
バンドが有名になって続いて出した2ndアルバムがミドルテンポの曲も含ませた
またカッコいい作品に仕上がっていた。
結構セカンドアルバムは持ちネタがなくなってアレってなる場合が多いが、パワーアップしてくるバンドは期待ができる。
それは最初にこのより気だるく、より毒をもったイントロを聴いて確信した。
I Love To Roll
Brand New Hate
The Wildheartsのジンジャーと共作したというBrand New Hate。
Star War
ドレゲンはジンジャーとSupershit 666というバンドも一緒にやっていたが、その時にやっていた曲もアルバムに入っている。それがこの曲。
続けて発売した3rdアルバム「ストックホルム・シンドローム」は自分の中でもベストアルバムと言えるほどのできだった。より渋く、オリジナリティーがグッとでてBackyard Baibiesっぽさが確立されたんじゃないかなと思う。是非アルバムを聴いてほしい。
これにはプロデューサーの力も大きかったらしく、結構ダメ出しされ「なんでお前にそんなこといわれなきゃいけねーんだよ」的な揉めもあったりして作り直したりもしたらしい。そのおかげか、ほとんど捨て曲がなくいい曲ばかりだった。
この曲からサビでギターのドレゲンにスイッチする手法がとられるようになった。
Minus Celsius
ギターの位置を見てもらうとわかるが、通常よりも下。
ストラップをかなり長くして弾くのがこの手のバンドの特徴。
どちらかというと2000年辺りはエモとかが流行っていたので、ストラップを短くして弾いている人が結構見受けられたが、彼らはそんなのは関係なし!テクニックおかまいなし。
A Song For The Outcast
フレーズ的に難しいフレーズを弾いないというのもあるが、かっこいいか、かっこよくないか?自分のロックスター像に合っているか合っていないかそちらの方が重要なのである。
そんなBackyard Baibesだが、何枚かアルバムをだして、休止してソロ活動に突入。
休止後、最初にドレゲンのソロMVを見たときはびっくりした。
あんなにロン毛だった髪がなくなりスキンヘッドになっていたのだ。
Flat Tyre On A Muddy Road ft. Titiyo
渋い。
あまり最近はギターヒーローっぽいのっていない感じがするが、この人はギタリストして華があってかっこいい。
もうロックはビルボードチャートでもほとんどでてこなくなった。
それでも今回復活して発売したアルバムは特に変わらず思いっきりロックしていた。
44 Undead
ライブでは同期もほとんど使わないアナログなロック。
なんというかライブハウスを大切にしてる感がとても伝わってくる。
レコード会社になぜ契約したのか聞く動画を見たが、回答は普遍的な感じがする音楽だからという理由だった。
「Sex and Drags and Rock’n’roll」じゃなくていいが、こんな感じのロックバンドが日本でも売れたら面白いなあと思う。