イチローの引退会見で感じた疑問と答え
先日イチローさんが現役引退を発表されました。
見ていてとても色々な事を感じましたのでまとめました。
僕は野球をやっていたのでイチローさんのとてつもないすごさはよくわかりますが、
これだけの結果を出したイチローさんからでた言葉は
いろんな記録にむかってやってきたんだけど、その記録はたいしたことじゃない。
そのことにそれほどの意味はない。記録はいつか塗り替えられるし、それは後輩がやらなくてはいけない事。
という言葉でした。かっこいいですね。
他のインタビューでも記録を出した時は本当に快感だけどそれは本当に瞬間的なもので結局残るのは結局失敗してなんでできないんだっていってる自分なんですよねとも言ってました。
ただそれと同時にそれほど意味がないと思える事になぜそんなにストイックに努力できたのだろうか?という疑問も生まれました。
イチローさんはさらにこうも言ってました。
プロ野球選手に小さい時からなりたくて、夢が叶って、プロ野球選手になって最初の2年目は1軍、2軍をいったりきたりしてそういう状態でやってる野球は結構楽しかったんですよ。で、3年目レギュラーで初めて使っていただいたんですが、この年まででしたね。楽しかったのは。
あとはその頃からは急に評価が上がって。力以上の評価をされるのはとても苦しいですよね。そこからは純粋に楽しいってことはもう、、もちろんやりがいがあって、達成感、満足感を味わう事はたくさんありました。ただ楽しいかっていうと、それとは違うんですよね。
そういう時間を過ごしてきて、将来はまた楽しい野球がやりたいなと。皮肉なものでプロ野球選手になりたいなと夢が叶った後はそうじゃない野球を夢見てる自分がいたんですね。
大好きな野球が楽しくなかった、、、。楽しくなくなった、、、。
選手が引退する平均年齢は30歳くらいなのに、なにが原動力だったのか?
自分のため→人のため
ある時までは自分のためにプレーすることがチームのためにもなるし、見てくれる人も喜んでくれるかなーと思っていたんですが、NYにいった後くらい(2012年なので38歳の時ですかね)から、人に喜んでもらえることが一番の喜びに変わってきたんですね。
その点でファンの存在なくしては自分のエネルギーはまったく生まれないといってもいいと思います。
過去のイチローさんの動画を見ていても自分のためにストイックにやっていた印象がありましたが、こんな心境の変化があったのかと思いました。
以前にビートたけしさんの記事を書きましたが、なんだか似てるなと。
自分のためにやっていてもそれは瞬間的な快楽しか得られない。なので人に喜んでもらえることをやるという意識を持つ。
あとはできないと思われてる事をやりたい、世の中の常識に反発する悔しさみたいなのをバネに体を使って答えを提示していたのかなとも感じました。あとは当然野球への愛。
イチローさん自身、遠回りはすごく大事で、無駄なことは結局無駄じゃないと言っている通り、自分で何度も何度も失敗を繰り返してその度に軌道修正をして今回最後の試合に立たれて
だれかの思いを背負うって事はそれなりに重い事なのでそうやって一打席一打席たつのは簡単ではないんですね。
なのですごく疲れました。やっぱり1本ヒット打ちたかったし。答えたいって当然ですよね。
結果残して最後迎えれたらいいなと思っていたんですけど。それでもあんな風に球場に残ってくれて。
という風に会見で言っているイチローさんを見て、すごく深みがあってかっこいいなと泣けてきました。1本ヒット打ちたかったと言う時の表情がなんとも言えない顔だったんですよね。今までで一番かっこいいイチロー選手だったと思います。
去年の5月に臨時コーチという立場になり、選手枠からも外れ試合に立てるわけはないとチームメイトや周りにも言われてもトレーニングを続けてチームに混ざって練習をやってきて今回試合にたてた事は本当にすごい事だと思います。
結果的に50歳までやるということは達成できませんでしたが、常識にとらわれた限界を自分で決めず、難しいことをあえて言葉にする事で目標に近づくというイチロー作戦は非常に大事なマインドだと思います。
最後にメッセージまとめ
野球だけじゃなく、自分が熱中できるもの、夢中になれるものそういうものを早く見つけて欲しいと思います。それがみつかれば 自分の前に立ちはだかる壁に向かっていける。
新しい世界に挑戦するのは大変な勇気だと思うんですが、成功すると思うからやってみたい、成功しないと思うからやってみないという判断基準ではなく、自分がそうだったようにやりたいと思えば挑戦すればその時にどんな結果がでようと後悔はないと思います。
ということでした。僕が偉そうに語れる立場ではないんですが、僕はイチローさんの言葉には重みがあって哲学的なのでとても好きです。これからの人生も非常に興味深いので注目したいと思います。本当にお疲れ様でした。