スウェーデンの世界遺産 森の墓地スコーグスシュルコゴーデンに天国を見た

Mr.Hamaji
こんにちは!Doing ARTデザイナーのMr.Hamajiです

もうすぐお盆ですね。お盆といえばお墓参り。Hamajiの実家秋田でも、お盆は家族揃ってお墓参りに行きます。子供の頃から毎年当たり前のように行っていて、親からはお盆の三日間だけ、Hamajiのご先祖様がお墓からお家に帰ってくるんだよ。と聞いていました。なのでなんとなく、夜は夜更かししてたら先祖が近くで見てる気がして、お盆の期間はおとなしく就寝していたという思い出があります。

お盆は、”夏に行われる日本の祖先の霊を祀る一連の行事。日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事である。

wikipediaより

 

日本の仏教の行事ですが、中国や韓国でも旧暦の7月15日は先祖を供養する行事があるそうです。西洋の行事だとハロウィンがこれに近いそう。死生観というのは国によって全く異なるので面白いですね。

ということで、今回はスウェーデンで行った森の墓地と呼ばれる世界遺産、スコーグスシュルコゴーデン(Skogskyrkogården)について!

前回書いたストックホルム市立図書館を覚えているでしょうか?

こちらの図書館の建築はスウェーデンの建築の父と呼ばれているエリック・グンナール・アスプルンド(Erik Gunnar Asplund)。実は今回のスコーグスシュルコゴーデンの建築も彼の建築だったのです。(Hamajiも帰国してから知りました。)

首都・ストックホルムから地下鉄で約15分。グリーラインのスコーグスシュルコゴーデン駅(Skogskyrkogården)を下車するとすぐに、美しい緑の木のトンネルが現れます。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンまでの道

 

そのトンネルを抜けるとSkogskyrkogårdenの看板。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの看板

 

お墓とは思えないほどの開放的な緑と空が広がっていました。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの青い空

 

日本のお墓は長方形で重厚感のある感じですが、スウェーデンのお墓はこじんまりと、まるっとしていました。ちなみにスウェーデンは火葬です。一つの墓石には5名まで埋葬可能だそうで、親族で同じ墓石の下に5名まで埋葬することが多いそう。緑とお花が鮮やかで、なんだか暖かい気持ちになります。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンのお墓

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンのお墓

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンのお墓

 

この墓地の正面にはシンボルとも言える大きな大きな十字架が。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの大きな十字架

 

十字架の後ろに見えるのは「瞑想の丘」あれ、ここ天国かな?という感覚になります。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの大きな十字架と背景の丘

 

大きな十字架の隣にある「森の火葬場」。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの森の火葬場

 

そしてその横には「森の礼拝堂」があります。この日も葬儀が行われていたので、礼拝堂には入れませんでしたが、葬儀に参加している人たちの表情がとても穏やかだったのが印象に残っています。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの森の礼拝堂

 

このモニュメントの上は天井がそのまま空になっていて、空に登って行くように見える設計がとても素敵だなと思いました。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンのモニュメント

 

礼拝堂から見える池とその奥にある「瞑想の丘」。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの瞑想の丘

 

池には蓮の花が浮かんでいます。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの池と蓮の花

 

反対側から見た十字架。この十字架の素材は花崗岩と呼ばれる火成岩の一種からできているそうです。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの花崗岩の十字架

 

天気が良かったので、「瞑想の丘」に登りました。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの瞑想の丘

 

丘の上からは反対側にある一面の墓地が望めます。

スウェーデンのスコーグスシュルコゴーデンの瞑想の丘から見える景色

ユネスコの世界遺産にも登録されているスコーグスシュルコゴーデンは、1940年に完成。25年という長い歳月経て完成しました。スコーグスシュルコゴーデンとはスウェーデン語で「森の墓地」という意味です。その言葉がぴったりな緑に囲まれた美しい墓地でした。この広い森林の中に10万ものお墓があるそうです。

スウェーデンでは”人は死んだら森へ還る”という死生観だそうで。実際、スウェーデンは本当に豊かな自然に恵まれているので、この死生観に辿り着く理由がわかる気がします。こんな開放的な場所に還って行くなら、死者も気持ちよく眠れるような気がします。お墓参りに行く人も、”森に会いに行く”ような感覚になりそうですよね。墓地という重々しい雰囲気が一切なく、穏やかで素敵だなと思いました。

Hamajiもいつかは秋田の実家の田んぼに還って行くのでしょうか?そんな自分の死生観を考えるきっかけになったスウェーデンの墓地でした。

では。