【初心者OK】デザイナー派遣の働き方や悩みについて現役デザイナーが経験を語ります

Mr.Hamaji
こんにちは!Doing ARTデザイナーのMr.Hamajiです

相変わらずアホなので実感はありませんがHamajiも30代。若いデザイナーやデザイン業界未経験の方に当時自分が悩んでいたことや、知っておくといいことなど、伝えていくのも自分の役割なのかなと最近思ってます。

Hamajiは2年以上同じ会社にいたことがありません。一緒に上京したまわりの友人達が、一つの会社で着実にデザイナーとして昇進していく中、自分はちゃんと成長できているのか?我慢がなさすぎるのでは?など、一つの会社にとどまれない自分にすごくコンプレックスを感じていました。

もちろん会社自体が解散になったり、ブラックすぎたりとどうしようもない理由もあったので自分が100%悪いわけではないと思いますが、周りからは「続かない人」という目で判断されてしまうので、結構辛いものがありました。

若い世代の人達を見ていて一番過去の自分と重なるのはそういうところだったりします。

「今の若い子は我慢が足りない、根性がない」
「今の若い子はすぐ辞める」
「我々が若い時はもっと必死だった」

などなど。

Hamajiも勇気を出して辞表を出した時に、やっぱり言われました。毎日徹夜して、休日もなくて、これか。と思いました。もちろん、一概には言えません。本当にやる気のない人もいると思うので、上に立つ人も大変だなと思います。

ただ、「今の若い子」と一括りにされてしまう側は、本当に辛かったりしますよね。”がんばり”の基準だって人それぞれ。上司が求める自分になれなかったり、向いていないとわかっているのに無理してがんばって続けるのはきつい。このへんはほんと難しい問題ですね。

一つ言えることは自分に合う環境を見つけるために妥協をしてはいけないということ。「仕事の時間」は私たちが生きていくために付き合っていかなければならないとても大きくて大切な時間です。その時間を自ら苦しんで過ごすのは嫌ですよね。

自分がやめてしまったら他の人に申し訳ない、とか、仕事に穴を開けてしまう、とか。これは当時Hamajiも思ってて、なかなか辞めると言い出せませんでした。確かにADクラスになってしまったら周りも大変かもしれませんが、デザイナーの代わりはいくらでもいるのが現状です。

派遣はもちろん、今はクラウドソーシングなどのサービスの普及により、1日あればデザインを外注できてしまう時代。あなたの穴を埋めてくれる人は後ろに何人も控えています。

Hamajiは転職数は多いですが、どの会社も無理して続けなくて本当よかったなと思ってます。20代前半は生活のほぼ全てを仕事が占めていました。プライベートの時間はほぼ皆無で、家には寝るためだけに帰ってました。

最初の会社を体調崩して辞めた後は、デザイナーはもう無理と判断し、デザインとは全く関係ないバイトや派遣をしながら過ごした時期もありました。

20代後半でデザイナー派遣を見つけ、土日は休めるようになりましたし、自主制作に充てる時間も少しづつとれるようになりました。そして30代前半でフリーランスに。今も不安定ではありますが、好きなことをやれる時間が今までで一番多いのでやっぱり楽しい。

自分の中に色んな働き方がインプットされいるのでこの先なにがあっても、食いっぱぐれることはないと自信をもって言えます。てことで、今年のブログでは駆け出しデザイナーや初心者デザイナーに役立つような働き方も伝授していければと思ってます。

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介するのは「派遣の働きかたや悩み」について。

詳しい現場事情はこちらの記事に書いているので、是非参考にしてみてください。

フリーランスの方、副業がある方、子供がいるママさんなど。そんな人達には派遣をオススメしたいです。自分の主軸となる生活を優先しながらしっかりと確実にお金を稼げるのが派遣デザイナーです。

デザイン未経験、新卒でも派遣はできる?

デザイン派遣といっても誰でもできるわけじゃないでしょ?と思うかもしれません。しかし決めつけはよくない。何事もやる気次第です。現にうちの河北さんは未経験からデザイナーの仕事に就いた証人でもあります。

Hamajiも最初は「未経験で?デザイナーなめないで。」と言っちゃいましたが、見事に覆されましたね。Illustrator、Photoshopのソフトをある程度使えるようにしておけば道は広がります。自分で本を買って学ぶのもよし、youtubeはもちろん、schooという無料でIllustratorやPhotoshopなどの使い方を配信しているサイトなどもあります。

派遣会社が紹介してくれる会社も幅がとても広いので、未経験OK、新卒OKというところも探せばあります。もちろん、経験年数があるデザイナーが有利にはなりますが、今はクラウドソーシングという最強のサービスがありますからね。これはほんと、デザイン未経験者や新卒の方にはおすすめです。

Hamajiや河北さんが実際に使っていたのはランサーズクラウドワークスなど。このサイトでは未経験の人でも、ロゴなどのコンペに参加できるので、ポートフォリオに入れる作品を作るには絶好の場となります。

しかもうまくいけばコンペに勝って報酬を得ることだってできるのです。こういったサイトをうまく利用しながら、デザイナーとしての土台を作っておきましょう。そうすると派遣の間口もぐんと広がります。

デザイナー歴が長く、現場の大変さを知っている人たちはやはり「そんなに簡単じゃない」と言うでしょう。だけどそんな思考はこの時代にはナンセンスですね。まわりが決めることじゃありません。はじめよう!と思った時が最高のタイミングでありチャンスです。是非チャレンジしてみてください。

デザイナーという職業は最高に楽しいですよ◎河北さんの記事も、是非参考にしてみてください。

 

派遣の働き方実例

Hamajiは派遣歴はトータルすると3年ほど。うち、派遣された会社は10件以上に登ります。2年近くいた会社もありましたし、半年、3ヶ月、1ヶ月、2週間、単発などなど。自分の生活に合わせてフレキシブルな働き方ができるのが派遣のメリットかと思います。最初の派遣元との面接の際にしっかりどんな形態で働きたいかを伝えておきましょう。

例1 : フルタイムで派遣として働いていろんな会社を見てみたい(いずれはデザイン会社に就職したい人)

Hamajiが一番最初に派遣として働きはじめた理由はこちらでした。就職してしまうとなかなか辞められないので、派遣としていろんな会社に行って自分に合うところをじっくり見つけたいという理由。

最初は2週間~1ヶ月程度の短期で募集している会社に派遣で勤務し始めました。その頃の収入源は派遣のみだったので、もちろんフルタイム。

フルタイムといっても、時間は10時~19時までや、11時~20時。しっかり昼休憩も取れますし、残業になればもちろん残業代が発生し、残業を無理強いされることもありません。土日もしっかりお休みです。時給は1500円~2300円くらいが相場です。

広告代理店、印刷会社、デザイン制作会社、企業のインハウスデザイナーなど、いろんな会社があります。色々見てみたい方にこの方法はすごくおすすめできます。

派遣として気に入って貰えば、単発や短期で派遣されていた会社から名指しで依頼がきたり、リピートでお願いされたりもします。Hamajiも、派遣から始めて正社員になった会社もあったので、頑張り次第では就職のチャンスも十分あると思います。

例2 : フリーランスで不安定なので週2~4日くらい派遣で働きたい、子供がいるのでフルタイムは難しいので時短で働きたい

そんな都合よくあるわけないと思われがちですが、しっかり相談してみれば意外と見つかったりします。もちろん例1のように間口が広いかといえば、狭くはなります。

Hamajiが派遣先で知り合った他の派遣の人たちは、フリーランスがメインの人やママさんデザイナーなどが結構おりました。

形態としては単発や、1ヶ月~3ヶ月の短期で、週2~週4日のシフトで入っている方、ママさんデザイナーの方は、9時~15時までの時短のシフトなど。ただ、そうなってくると大きな作業はまかせられないので時給が下がってしまったりというケースはあるようです。

作業的にも、実務的なことというよりかはオペレーター的な作業がメインになってきます。それでも、しっかりと保証されたお金が入ってくるのはやはり大きいですよね。

長期契約になると、社会保険にも加入できますし、有給休暇も発生してきます。フリーランスの方や作家活動をしている方や子供がいる方など、自分の生活に合った派遣先が見つかると思うのでまずは相談してみてください。

 

派遣登録をしたけれどなかなか仕事につけない

この件について相談されることが結構あるのですが、真相ははっきりとはわかりません。未経験者、初心者が経験者のデザイナーに比べると仕事を紹介してもらえる数が少ないというのはよくありますが、歴が長いデザイナーでもなかなか仕事につけないという方もいらっしゃいます。

理由としては、使えるソフト等の問題が関係していると思います。最近は昔に比べてwebデザイナーの募集の方が多くなってますね。それと、InDesign必須という会社も多い。Hamajiも使えるソフトはIllustrator、Photoshopのみなので、このへんの知識はいずれ必須になってくると思うので勉強をしなければと思っています。

InDesignはadobeのソフトなので、学校に行く手もありますが、基本的な構造は同じなので、やろうと思えば自分でも学べると思います。なかなか仕事につけないという方は、使える武器(ソフト)を増やしておくと紹介してくれる会社の幅も広がるのではないでしょうか。

あとは最初に紹介したクラウドソーシングを利用して、ポートフォリオの作品数を増やしてアピールするという方法もあります。

 

派遣会社を見極める

Hamajiが実際に登録していた派遣会社は、マスメディアンと、優クリエイトと、クリーク&リバー社です。こちらの3社では大手の広告代理店や制作会社を紹介してくれました。単発も相談すると紹介してくれたので、デザイン系の派遣に特化しています。

最近派遣を始めた友人はリクナビ派遣を利用しているそうなので、こちらも最近では人気のようです。

未経験者、新卒であれば、デザインに特化した求人サイトだと経験者が多く競争率が高くなるため、マイナビスタッフ等のサイトで募集しているクリエイター職を探してみるといいかもしれません。特にマイナビスタッフなんかはデザイナー案件が結構あるのでおすすめです。数は少なくなりますが、ちょこちょこ未経験OK、新卒OKの表示がある案件も出てきます。

また、同じ派遣先でも時給や交通費など派遣会社によって違ったりするので、少しでも多くもらえそうなところと、しっかりした担当者がいるところを見極めて考えた方がいいと思います。

Hamajiもいろんな会社の派遣さんと話しましたが、派遣会社によって条件や対応、タイムシートの提出に至るまで違ってきます。1社だけに登録より、いろいろ登録して比較して最善の会社を見つけることをおすすめします。

 

派遣が時給を上げるのは難しい?

実際派遣で時給を上げた人の実例も見てきたので、可能だと思います。ただし、これは単発や短期だと難しいです。長期(3ヶ月~)であれば可能です。

Hamajiが2年近く就業した派遣先で同じく派遣だった人がいました。ものすごく仕事が早い人で、明らかに他の社員さんと同レベルかそれ以上のスキル。派遣がやる範囲以上の仕事をしていたので、その人は派遣元の会社に時給を上げる交渉をしてました。

そうなると派遣元の営業さんから、派遣先の担当者さんで交渉の話し合いがあります。そこで話が通ればめでたく時給UP ! その人の頑張りはまわりもよく理解していたので、もちろん交渉成立しておりました。

なので、長期で派遣している方で、これ時給以上のことやってるよなという思いがあるならば、我慢せず交渉するかもっと時給の高い会社を探してもらうか行動に出たほうがいいと思います。

派遣はどうがんばってもボーナスは貰えないので、長期でやっていくのであれば交通費支給の交渉や時給の交渉などはしていきましょう。

 

派遣の業務範囲と位置づけ、派遣先の雰囲気は?

会社によるとは思いますが、印刷会社系だと版下をひたすら作るオペレーター的な業務、単発や短期で派遣されるところは大手などが多いので、カンプ制作などの切り抜き・画像探し・合成作業などが多いです。

長期での派遣だと、任せられる業務の範囲も広がりますが、基本派遣に与えられる仕事はデザイナーとしては誰でもできる作業(画像探し、切り抜き、AD指示のもとのカンプ制作、修正等、オペレーター的な作業)がメインになるかと思います。

そして”派遣さん”という位置づけになり、他の正社員ときっぱり区別されるので、よっぽどのことがないと怒られたり厳しい指導があったりということはないです。もし、使えないと判断されてしまった場合は派遣会社を通じて契約解除という形となります。

会社の雰囲気もそれぞれで、少人数~20人程の制作会社だと、わいわいと家族のように仲がいい雰囲気のところもあったり、大きな企業だと常に静かで張り詰めた空気が流れていたり。

一緒にランチに誘ってくれるような会社もあれば、お昼も一切誰とも喋らず個々のPCで自分の休憩時間をとる会社など。コミュニケーションの幅も会社によって全然違います。長期で就業予定であれば、最初の面接時にどんな雰囲気なのか聞いたほうがいいかもしれません。

 

派遣の待機時間は自分の仕事をやってもOK?

派遣先に自分の仕事を持ち込むことは、基本的にNGです。大企業だと特にセキュリティや情報漏洩にとても厳しいので、HDやUSBは持ち込まないようにしましょう。

しかしフリーランスの方は自分の仕事も毎日動いているので、気になる問題ですよね。短期の派遣は急募という形で現場も忙しいので、待機時間はほとんどありません。

長期の派遣だと待機時間をトータルすると結構な時間になったりします。その間に自分の仕事がやれたら、、!と思いますよね。Hamajiも一番長くいた派遣先で、そのようなことがありました。待機時間がもったいない問題。

その時は、長期で派遣先の方達とも信頼関係が築けていたので、待機時間に自分の仕事をやらせてほしいと素直に相談しました。もちろん他に仕事があるときは第一優先でしっかりやります、と。

そこで許可をもらっていたので、待機時間も無駄に過ごすようなことがなくなりました。この方法は、どこにでも通用するというわけではないと思いますが(単発、短期、大企業などは厳しい。)

長期での就業を考えている方は、面接時に相談する、もしくは、派遣先の方と信頼関係が築けてから相談してみるというのは有りかもしれません。一番NGなのは相談せずに勝手にやることですね。見つかったら契約解除の危険性があるのでやめましょう。

 

新卒、未経験者の方へこれだけは覚えておくといいこと

新卒・未経験者でめでたく採用が決まったという方でも、現場の動きというものは想像がつかないですよね。うまく仕事にありつけたけど、仕事についていけず試用期間で契約解除になってしまったなんて方もたくさんいらっしゃると思います。

そうならないためにも、これだけは覚えておいた方がいいということをお伝えしておきます。

切り抜き

Photoshopで一番最初に覚えてほしいのがこちらの作業。色の調整などはインスタなどを使っていればだいたいの感覚はわかりますよね。切り抜きはそうはいきません。慣れが大事。Hamajiもデザイナーになって一番最初の仕事はずーっと切り抜きでした。

AIがやってくれる機能や自動選択範囲で選択などという手もありますが、きれいかといえばやはり雑であまり使えません。機能をうまく組み合わせながら、プロの現場でも通用する切り抜き術と速度を身につけておきましょう。

アイコン、地図作り

主にIllustratorですね。パスをうまく使いこなすには、訓練しかありません。新人や派遣は何時までにアイコン作って、地図作ってなどという仕事がとても多いです。練習はとても簡単で、googleマップを適当に検索してトレースしながら見やすくわかりやすい地図を作れるようになっておく、既存のアイコンやイラストをトレースしてパスをうまく操れるようになっておくことです。

文字の流し込み、基本の文字詰めはできるようにしておく

プロと素人で一番差がでてしまうところはここだと思います。テキストボックスを使用していなかったり、文字詰めが適当だったり。派遣は修正作業を対応する機会がとても多いので、これは致命的な問題です。一通りの知識は本やネットで調べてわかるようにしておきましょう。

以上3点を完璧にしておけば、とりあえずデザイン会社に派遣されても試用期間はクリアできると思います。難しい合成作業なども発生したりしますが、それは上記を完璧にしてから少しづつ覚えていけばいいと思います。

一番大事なのはデータの作り方ですね。こればっかりは、独学でやってしまうとクラウドソーシングなどでも学べません。データの美しさは仕事の美しさです。会社によってデータ作りの指示も違ってきますが、レイヤー、フォルダ、データ名など、だれが開いてもわかるように綺麗に整理しておく癖をつけましょう。基本であり一番重要なことだと思います。

いかがでしたでしょうか?今回はさらに詳しく派遣の働き方について書きました。これから派遣をはじめようという方の参考になればうれしいです。

では。

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