デザイナーが選ぶジャケットデザインと解説【ビートルズの白ジャケット White Album編】

Mr.Hamaji
こんにちは!Doing ARTデザイナーのMr.Hamajiです

 

The BEATLESの「White Album」

ビートルズの「ホワイトアルバム」をご存知でしょうか?アルバム名は「The BEATLES」なのですが、ジャケットは白一色なので一般的にはホワイトアルバムと呼ばれております。

『ザ・ビートルズ』(“The Beatles”)は、イギリスにおいて1968年11月22日に発売されたビートルズの10作目のオリジナル・アルバムである。 アメリカレコード協会(RIAA)に世界で4番目に売れたアルバムとして認定されている。2枚組30曲入り、総収録時間は約90分というヴォリュームでかつ多種多様な楽曲が収録されており、現代音楽の全ての要素が詰まっていると評されるほど多彩な作品が集められている。前作まででみられたサイケデリックな雰囲気は薄くなり、バンド・サウンドを活かしたシンプルなアレンジが施された楽曲が多くなった。しかしながらソロ作品の集合体といった趣もあり、全体としてのまとまりに欠けると評されることもある。

(wikipediaより)

ビートルズのホワイトアルバム

ほんと真っ白。これほど分かりやすいシンプルなジャケットあります?笑 こちらのジャケットデザインは、イギリスの画家リチャード・ハミルトン(Richard Hamilton)ポール・マッカートニーによってデザインされたもの。

リチャード・ハミルトン(Richard Hamilton)はロンドン生まれのイギリスの画家で、ポップアートの先駆的存在と言われています。1957年より王立芸術大学(ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで後進の指導にあたるなど活躍していましたが、2011年に89歳で死去しております。

今見ても、あっけにとられてしまうほど、潔いデザインですが、リリースした当時も白地のジャケットは革新的でした。前作がこちらのド派手な「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」ですからね。ここからいきなり真っ白ってとこがおもしろい。

そしてただ真っ白ってだけではもちろんなくて、よく見ると真っ白なジャケットにはタイトルの「The BEATLES」がエンボス加工で入ってます。さらに、一枚一枚にシリアルナンバーが入っているのです。

真っ白だからコンセプトは原点に戻るとか、そういった類のことかなと思ってましたが全く違うようで、大量生産品であるレコードにシリアルナンバーを刻印することでそれぞれのレコードが唯一無二であるこの世に1枚だけの作品であるというビートルズのメッセージがコンセプトだそう。、、あかん、欲しくなってきたぞ!

しかし、一枚一枚にシリアルナンバーが入っている訳なので、大量生産をするには当然コストがかかってしまいます。そして、コレクターたちの間では若い番号を巡っての激しい争奪戦。

2008年に、シリアルナンバー「No.0000005」の盤が海外オークションで日本円で約285万円で取引されたよう。

す、すごくないですか?ポールの発言によると「No.0000001」の盤はジョンが所有していたとのことでしたが、その後はリンゴが所有者になったのかな?2015年にリンゴ所有の「No.0000001」の盤が日本円で約8,865万円の値をつけたなんてニュースもありました、、。もはや意地になっちゃたんじゃと思うくらいすごい価格。

アルバムには前作のサージェント・ペパーズ同様に付録があり、メンバー4人の個別のポートレイトカード、裏面に楽曲の歌詞が印刷された様々な写真を散りばめたコラージュポスターが添えられていました。

外側はとてもシンプルですが、内側にはしっかりファンを思った仕掛けが。こういうのもレコードやCDを買う楽しみですよね。

ホワイトアルバムは「ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベスト・アルバム500」で10位にランクインしてます。収録曲も名曲ばかりで、Hamajiも好きな1枚です。

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「White Album」だけを集め続けている ”We Buy White Albums”

先日インスタグラムを見ていたら、面白いアカウントを発見しました。

ホワイトアルバムのレコードだけを1000枚以上も集め続け、世界各地で展覧会を行なっているとのこと、、。アカウント名はwebuywhitealbums。インスタの投稿も、ぜーんぶホワイトアルバム。

ウィーバイホワイトアルバムインスタグラム

これは面白そうと思い色々と調べていくと、アカウントを管理しているのは、ニューヨークに拠点を置くアーティスト、ラザフォード・チャン(Rutheford Chang)

1979年生まれということなので、ビートルズ最盛期世代というわけではなさそうです。彼にとってビートルズは前の世代の音楽という感覚だったそう。

初めてホワイトアルバムを購入したのは10代の頃で、そのときは全然コレクションしているということもなかったそうです。

しかし、もう1枚購入した時に、最初に買ったものと、2枚目に買ったものの見た目がすごく違っていておもしろかったと。ジャケットが真っ白なので、当然中古のレコードだと、色の褪せ具合だとか、以前の持ち主が書き込んだ落書きがあったりだとか。

確かに、これは1枚しか持っていないと気づかない発見ですね。それをきっかけに、チャンさんは世界中のホワイトアルバム集めだしたそうです。

チャンさんが集めたホワイトアルバムが一枚ずつインスタにアップされているんですが、これがほんと1枚1枚違っていてそれぞれの持ち主の個性やストーリーが見えてきて面白いんですよね。

こんな風に切り抜きが貼ってあったり、

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Thank you @prescription__records

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イラストが描かれていたり、

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#peace @noblerecords

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収録曲名を書いたシールが貼られていたり、

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Elvis Inside @autumnrecordsvt

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謎のマークが大量に描かれていたり、笑

見れば見るほど、シミや汚れのつき方まで全て違っています。シリアルナンバーがあることで本当に1枚1枚がオリジナル。

大量生産品であるレコードにシリアルナンバーを刻印することでそれぞれのレコードが唯一無二であるこの世に1枚だけの作品であるというビートルズのメッセージがコンセプト

このビートルズのメッセージが、さらに明確に受け取れるコレクションだなーと思いました。ロマンチックですよね。

このWe Buy White Alubumのレコードを集めた展示は2015年に東京でも開催されたよう、、!くぅーーっ!行きたかった。涙

日本だと2014年にゴールデンボンバーが真っ白なジャケットのシングル「ローラの傷だらけ」をリリースしてましたが、本作はボーカルの鬼龍院翔がかねてから構想していた「音楽に特化すること」を追求した作品だそう。

写真もイラストもシリアルナンバーもない真っ白なデザインで、もちろんオリジナル特典や握手会の参加券なども付属してませんでした。かなり実験的な試みですが、「音楽だけを聴いてくれ!」という強烈なメッセージが表れていて面白いですよね。

ジャケットデザインにおいてコンセプトがいかに大切か、学ばせてもらいました。

では。

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