フィンランドの建築家 アルヴァ・アアルトの自邸 アアルトハウス観光
北欧といえはおしゃれな家具や雑貨、建築が有名でデザインや建築好きの方におすすめのスポットがたくさんあります。
今回は、フィンランドが生んだ世界的な建築家アルヴァ・アアルトの自邸をご紹介したいと思います。
Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)とAino Aalto(アイノ・アアルト)
アルヴァ・アアルト(1898 – 1976)は、フィンランドが生んだ20世紀を代表する世界的な建築家、都市計画家、デザイナー。その活動は建築から家具、ガラス食器などの日用品のデザイン、絵画までと多岐に渡る。 スウェーデンのグンナール・アスプルンドと並んで、北欧の近代建築家としてもっとも影響力があった1人であり、モダニズムに対する人間的なアプローチで知られる。 ユーロ導入まで使用されていた50フィンランド・マルッカ紙幣に肖像が描かれていた。
(wikipediaより)
ちなみにスウェーデンのグンナール・アスプルンドは他記事でもご紹介した、ストックホルム市立図書館や、森の墓地を設計した建築家です。
建築も有名ですが、家具などのデザインもすばらしい。アルヴァがデザインした家具は、artek社が製作・販売してます。artekは今年4月についに東京の表参道に日本初となる直営店がオープン。雑貨やインテリアが好きな人には是非行って欲しいお店です。
アルヴァの妻であり、生涯のパートナーであったアイノ・アアルト(1894 – 1949)も建築家で、夫婦は1949年にアイノが亡くなるまで一緒に働きました。有名になる前のアルヴァは、デザインコンペでアイノに敗北した過去もあるそう。
彼女の作品は、フィンランドの食器などを販売するガラスメーカーittalaが製造・販売してます。アイノがデザインしたガラスの器は、ittalaの商品でもロングセラーとなりいまだに人気を博してます。アアルト夫妻はフィンランドを代表する芸術家ご夫婦なのです。
フィンランドのアアルト夫妻の自邸
今回行ったのはそんなアアルト夫妻が暮らしたフィンランドの自邸。1933年に2人の子供を連れ、トゥルクから首都のヘルシンキへ移り住んだ2人が自分たちでデザイン、設計したというこだわりの自邸。
ヘルシンキ中心駅より、4・4Tトラムで約20分ほど、終点の2つ前 Laajalahden aukio 駅で下車しましょう。静かな住宅地といった印象でした。緑が多くて気持ちいい。
トラムを降りて徒歩10分ほどすると、このような素敵ハウスが見えてきます。そう、ここがアアルトハウス。
アアルトハウスは、ガイド付きの見学ツアーという形式になっており、見学時間はおよそ1時間。英語でのガイドとなります。予約に関してはこちらからできますが、平日は比較的空いていたので予約なしで当日そのまま見学できました。日本語ツアーはこちらから。
アアルトハウスは2階建となっており、1階にリビングとダイニング、書斎や仕事部屋。2階にリビング、バスルームや寝室、客室などがありました。それでは1階から行ってみましょう。
仕事スタジオ
夫妻が仕事をした部屋です。ここで、1935年に仕事仲間らと4人でartekを創設しました。天井が高く広々としてます。
緑が見渡せる仕事デスク。
設計図や模型であふれています。
リビング
リビングは広々としており、中庭に面していてとても明るいです。アイノが好きだったというゼブラ柄のタンクチェアが置かれています。
ピアノの上には、デンマークを代表する建築、照明デザイナーであるポール・ヘニングセンがデザインした世界にひとつしかないランプとアイノの写真が飾られています。
アルヴァの書斎
仕事スタジオの奥にはアルヴァの小さな書斎が。
壁にある小さなはしごの上には隠し扉があり、2階のテラスへと続いています。こういう子供心がある仕掛けいいですね。
ダイニング
リビングの奥にあるダイニング。独特なデザインのチェアは、2人の新婚旅行の際にイタリアでアイノが購入したものだそうです。
食器を入れる棚は、日本でよく見る横にスライドする作りになっており、和っぽさも感じました。
家族のリビングリーム
2階に上がると、家族で過ごすプライベートなリビングルームがあります。照明から本棚、チェアまで全部素敵。
暖炉がついているのもフィンランドっぽくていいですね。
子供部屋
2つの子供部屋もただただおしゃれ。
アアルト夫妻の寝室
二人の寝室はこじんまりとしてました。
バスルーム
バスルームになぜか洗面器が2つついてたので、ガイドさんになぜですか?と質問すると、「アアルト夫妻は潔癖症だったからです。笑」と言ってました。笑
ルーフテラス
広々とした2階のルーフテラスからは緑豊かな景色が望めます。
いかがでしたでしょうか?アアルト夫妻のお宅に遊びに行った気分になりました。ガイドさんもとても親切で、色々質問してもなんでも答えてくれました。
いつかこんな素敵なお家に住んでみたいものですね。がんばりましょう。
では。